イオンの不思議生活 new

      普通の主婦の、怖くない不思議体験と地震予測日記(関東発信)

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    歩くカラス

    先日近所を歩いていた時のこと。

    斜め前の塀からヒョイとカラスが私の目の前に降りてきました。

     州 ̄ 台  ̄;州 あ~びっくりした~

    チラッと私を見た後、どうやら危険はないと判断したようで、私に背中を向けて数メートル前をヒョコヒョコと歩き始めました。

    州 ̄ 台  ̄?州 なんで歩いているんだろ?

    ピョンピョン跳ねながら道路を横断するカラスはよく見かけますが、両足を交互に出しながら普通に歩くカラスはあまり見たことがありません。

    カラスの歩幅(?)ですから、すぐに追いついて少しの間、横を歩きました。

    顔はこちらにチラッとしか向きませんでしたが、明らかに私のことは意識しています。

    州 ̄ 台  ̄州 フフフ、意地悪しないから大丈夫よ~

    わざとゆっくり歩いて周りに人がいないことを確認した後(小心者)、私はかがんでカラスを覗き込みました。

    州 ̄ 台  ̄州 なんで歩いてるの?(←声を出して聞いてみた。笑)

    カラスは一瞬歩みを止め、キョトンとこちらを向きました。

    何となく疎通ができそうな気がして、もう一度聞いてみました。

    州 ̄ 台  ̄州 なんで飛んで移動しないの?(心の中で)

     ・・・。

     飛ぶのは疲れるもん。この方が楽なんだよ。

    ひょわぇ~~~!!!本当に返事があった!!!

    って、もちろん日本語でカラスがしゃべってきたわけではありませんが(笑)、ホンの数十秒の見つめ合い(?)の中で、何となく
    このカラスがメスであることや、
    性格的にのんびり屋であることや、
    飛ぶよりも歩く方が楽なことや、
    同じ歩くでもぴょんぴょんするよりこうして歩く方が体が楽なこと、などが伝わってきました。

    人間から見ると、飛んだほうが断然早くて楽そうに見えるんですけどね。^^;
    たぶん、性格的なものもあるのでしょう。

    州 ̄ 台  ̄州 そっかぁ。

    妙に納得して、そのままカラスの横を通り過ぎて自宅に戻った、ただそれだけの話なのですが・・。

    私はテレビに出ている何とかさんのように、常時動物と話ができるわけではありません。
    ただときどき、何かの条件が整ったかなんかの拍子に、クリアに感じることがあります。
    ラジオのチューニング中に、ときどきクリアが音声が拾える感じに似ています。

    動物にも性格はハッキリあります。
    感情も、人が思うよりずっとずっと豊かです。

    ツレを事故で亡くしたカラスの悲痛なつぶやき声は今でも忘れられません。
    捨てられた犬の、一筋に飼い主を信じて疑わない気持ちも。

    「人間のような表現はできない」と言うだけで、案外いろいろなことが分かっているんですよね。

    むしろ表現ができないからこそ、どこまでも純粋でいられるのかもしれません。
    人間は、表現が上手でも感情が内在していないことだってありますから。^^;

    話が大きくなりすぎたかも。

    カラスののんびりとした歩調にちょっぴり癒されながら、
    「人と自然(動物含)がもっとうまく共存していけたら良いなぁ」
    そんな風に考えさせられたひと時でした。

    チャンチャン♪

    参考過去記事
    鳴けないカラス
    違う



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    [ 2013/03/13 13:54 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    クモの巣

    朝6時。
    いつものように雨戸をあけると、ベランダでクモが巣作りをしている真っ最中でした。

    幾何学模様に規則正しく並べられていく糸が、朝露にキラキラ反射してとてもキレイ。
    物干しにさほど邪魔でもなかったのでそのままにし、数時間後に洗濯物を干しに行くと、幾何学模様は先ほどとあまり増えていません。

    そんなに大きくない巣でも、作るのに何時間もかかるものなんだなぁ・・・。

    ハラハラハラと、風に乗って小さな葉っぱが作りかけの巣にかかりました。

    クモは現場(?)に急行。
    思わず「どうするのかな~」とじっと観察してしまいました。

    それが餌でないことに気がつくと、クモは足の関節を使って一生懸命に葉っぱをどけようとし始めました。
    でもなかなか落ちないんだ、これが。^^;

    私もそのうちに見飽きて、洗濯物第二弾を干しにいったん離れました。
    五分後、再びのぞいてみると・・・

    クモはまだ足で必死に葉っぱと格闘していました。

    こんな小さな葉っぱなのに。
    クモにとっては相当難儀な相手のようです。

    思わずこちらも「頑張って~」と力が入ります。
    (取ってやれば良いだけのことなのにね^^;)

    すると・・・

    ポロッ

    やったー!

    ようやく葉っぱは巣を離れて落下していきました。
    クモはホッとしたように、いそいそと巣作りを再開しました。

    考えてみれば、クモにとって巣は住居であると同時に食糧確保の大事な職場なわけで。

    今まで何も考えずほうきでクモの巣をはらっていたけれど、それは人間で言えば
    巨大なほうきで自宅をバシャッと壊された上、職まで奪われる
    なんて悲劇だったと言うわけだ。

    うぅぅ、ごめんよぅ。


    小さな葉っぱを、誰の力も借りずけなげに振り払ったクモは偉いなぁ。
    決してあきらめず、いじけず、落ち込まず。

    よーし、私も頑張ろう。

    そんな気持ちになった朝でした。

    チャンチャン♪




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    [ 2012/06/19 13:04 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・最終回

    老犬は悟っていました。
    おじいさんにはもう二度と会えないことを。

    そうして心の底からがっかりしている老犬に、私はかける言葉が見つかりませんでした。

    州 ̄ 台  ̄州 ペットにもPTSDってあるんだな・・・

    老犬は、老いぼれて散歩が嫌いなったのではありません。

    心が重いから。
    歩きたくないほど重いから。

    あの化け物(津波)への恐怖と。
    おじいさんに会えないことへの悲しさと。


    重い心を共有しながら、しばらく公園でボーっと時間を過ごしていると、誰かが忘れていったと思われる、古いゴムボールが目に入りました。

    テニスボールくらいの大きさのボールでしたが、空気が抜けてすっかり半月状につぶれています。

    州 ̄ 台  ̄州 ホレ、ホレ☆

    ネコしか飼ったことのない私は、老犬の顔の回りでゴムボールを動かしてみましたが、ネコのようにじゃれついてはきませんでした。(当たり前だ。笑)

    でも、何回かじゃらそうと動かしているうちに、老犬の目がチラッとボールを見たのを確認し、

    州 ̄ 台  ̄州 そ~~れ~~~♪

    と老犬のしっぽのほうに投げてみました。

    条件反射、と言うのでしょうか。
    老犬はとっさにボールを追いかけ、口にくわえることができました。

    州 ̄ 台  ̄州 おぉ~!すごいすごい!上手だねぇ。

    充分ほめてからボールを奪い、再度投げました。
    老犬は再びボールに飛びつきました。

    次はもっと遠くに投げてみました。
    老犬は俊敏な動きで後を追い、私のもとへつぶれたボールをくわえて戻ってきました。

    しっぽがブンブン揺れていました。

    私も嬉しくなって、お互いに息を切らすまで走って遊びました。

    はしゃぎぶりを見て気が付きました。
    この犬、ホントは老犬なんかじゃないんじゃないか。
    重い心のままに食欲も運動意欲も落ち、すっかり老けこんでいると言うだけで。

    帰り道、老犬は自らの足で家路に向かってちゃんと歩いてくれました。
    ここまで抱っこで来たことを思ったら、同じ犬とは思えないほど足取りは軽いものでした。

    州 ̄ 台  ̄州 元気になってね・・・

    ピンと立てたしっぽを見ながら、そう願わずにはいられませんでした。


    Tさん宅に戻ると、顔をしわくちゃにしたTさんが駆け寄ってきました。

    Tさん
    帰ってこないから心配してたんだよー
    私が散歩なんか頼んじゃったから、
    イオンさん、道に迷っちゃったんじゃないかってー

    温かみのある東北弁で、
    会ったばかりの私をこんなに心配しちゃって。

    Tさんを通して感じた、暖かいぬくもりのある福島。
    理屈抜きに大好きになっちゃいました。

    州┯ 台 ┯州 心配かけちゃってごめんー

    私は持ち帰ったボールを手渡し、ワンちゃんがこれで遊ぶのが好きみたい、と伝えるとTさんはとても驚いた顔をしていました。
    想像もしていないことだったのでしょう。

    すっかり帰宅時間を過ぎていました。
    何度も同じ言葉でお礼を繰り返すTさん。
    別れはとてもおしいものでしたが、明日からまた仕事。
    急いでも帰宅は夜8時は回ってしまいそうでした。
    私は帰りの挨拶もそこそこに、家路を急ぎました。

    高速道路は、土砂降りの雨でした。
    激しい雨は、ざぶざぶと私の心のとんがりを丸めていくようでした。

    うまく言葉にまとめることは難しいけれど、本当に来て良かった。
    心からそう思いました。

    一日で何が分かる──。
    地元の人たちには、叱られてしまうかもしれません。

    確かに私は、“受け取る”ばかりで“与える”ことなど何一つできなかったと思います。

    けれど、重い心のまま一生懸命に生きているあの犬が、私に甘えた意識を衝撃的に払拭したように、
    無力な私の生きざまでも、少しでも誰かの力となれるかもしれない。

    何一つ、不必要な存在などないのだから。

    福島に行くまではあんなに重たかった私の心が、
    「誰の目を気にすることなく、私なりにしっかり前を向いて生きれば良いんだ」
    と言う、“重量感のある喜び”に変化していきました。
    フワフワ浮かれるようなモノではないけれど、これはこれで味わいがあるものです。


    数週間して、知り合いの携帯からTさんが一緒に電話をかけてきてくれました。

     あれから犬と良く遊んでるー
     動くせいか食欲が出て、エサ代が大変だー

    困ったよぉ、とTさんはケラケラ笑いながら教えてくれました。

    犬にかかる食費の分だけ、Tさんの生きる力になるような気がして、私も一緒に笑いました。


    人はそれぞれ、心に重しをのせているのでしょう。
    それは大きかったり、固かったり、時にはつぶれそうになったり。

    全ての人(存在)の心が、少しでも軽くなりますように。
    そう心から願うばかりです。


    心が重いから・・・
    シリーズ連載は、これで終了です。

    どうしたら良いの?
    何が正解なの?
    答えを求める方にとっては、期待はずれな終わり方で申し訳ありません。

    それぞれの立場で「考える」きっかけ程度にでもなれば幸いです。

    今回の連載、私の感じたままを赤裸々に書かせてもらいましたので、きっと不快な印象を持った方もいらっしゃるでしょう。
    未熟な点は、どうかお許しください。

    最後までお読みくださり、ありがとうございました。



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    [ 2012/06/01 12:29 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・6

    午後は少しは片付がはかどり、Tさんの部屋はだいぶスッキリしました。

    Tさん
    床がこんなに見えたね~
    一人では広すぎると思ったけど、意外と心まで広がるもんだね

    縁側までの通り道ができたので、何気なくのぞいてみると、小さな庭に犬がつながれていることに気が付きました。

    州 ̄ 台  ̄州
    あら、ワンちゃん飼ってたんですね~

    Tさん
    迷い犬、もらってきたんだ


    既に報道されている通り、福島では、地震や津波のみならず、原発事故による避難でたくさんのペットが飼い主と離れ離れになりました。
    幸運にも再会を果たした家族もいる傍ら、今でも多くのペットが保護され続けています。

    いや、保護されたペットはまだ良い・・・。

    Tさんは、心細い一人暮らしの相棒として、そんな被災犬の1匹をもらいうけたと言います。

    時刻は既に、午後3時を回ろうとしていました。

    州 ̄ 台  ̄州
    じゃあ、最後のお手伝いで、今日はこのワンちゃんを私がお散歩に連れて行くよ♪

    Tさん
    いやあ・・

    州 ̄ 台  ̄州
    ???

    Tさん
    もう老いぼれだから、散歩が嫌いなんだ、この犬。

    州 ̄ 台  ̄州
    そうなんだ・・トイレとかはどうしてるの?

    Tさん
    この近所をホンの少しだけ回ったときに、たまにね。
    あとはその辺で済ましてる。

    州 ̄ 台  ̄州
    じゃあ、その辺を少しだけ回ってくる!


    こうして、初対面のワンちゃんと外に出たは良いのですが・・・


    州 ̄ 台  ̄州
    あれ?

    老犬はでーんと座り込んで、ちっとも歩こうとしません。

    直ぐ近くにちょっとした公園(広場?)が見えたので、せめてそこまでは歩かせようと頑張りましたが、
    ズリッズリッと引っ張られるだけで、老犬は自らの意思で歩こうとはしませんでした。

    州 ̄ 台  ̄州
    しょ~がないな~・・・

    なぜか私は意地でもその広場に行きたくなって、決して小さくはない老犬の体を抱き上げ、そのまま広場のベンチを目指して歩きました。

    州 ̄ 台  ̄州
    お、重い。

    近くに見えていた広場が遠く感じるほど、老犬はずっしりと重量感がありました。
    朝早くから出ていた疲れも出たのか、私の足も重くなりました。

    その時──。
    津波エリアを歩いた時と同じように、意識が遠のいていくような、五感の全てが異次元を拾うような感覚を覚え、私はあわててベンチに急ぎました。

    このまま眠ってしまったらどうしよう・・・

    老犬を抱いたままベンチに座って目を閉じると、襲ってきたのは睡魔ではなく、見たことのない景色でした。


    老犬は焦っていました。
    何か巨大な化け物が襲ってくる、そんな感覚でした。

    飼い主のおじいさんはいつものようにのんびりと歩こうとしますが、老犬は居てもたっても居られぬ思いでリードをぐいぐいと引っ張ります。

    でもおじいさんはいつものようにのんびりで、そのことが老犬を少し安心させて、おじいさんと歩調を合わせて歩いたのでした。

    それは突然の出来事でした。
    気がつけば老犬は水中に居ました。

    1回目は何が何だか分からず、とにかく明るい方向を目指して水をかき、どうにか水面に顔を出すことができました。

    見たことのない景色が老犬を不安にさせました。

    おじいさんは?
    老犬は、いつでも自分を安心させてくれたおじいさんを求めました。

    2回目は、かなり大きな波にのまれたらしく、水中は真っ暗でした。
    真っ暗・・・。
    そう、この老犬は津波にのまれた水中で必死に目を開けています。

    悪い視界の中で探したのは、光ではなく──
     おじいさんの姿でした。

    とうとう息が苦しくなって、老犬は再び水面に顔を出しました。

    そして3回目。
    老犬は今度は自らの意思で水中に潜りました。
    おじいさんを探すために。



    州┯ 台 ┯州 うっ・・・


    目を開けると、老犬は私の顔を不思議そうに見ていました。
    感覚はすっかり現実にもどり、私たちは確かにのどかな広場にいましたが、先ほど見えた(感じた)景色とのあまりの落差に、しばらく胸の鼓動が収まりませんでした。



    続く。




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    [ 2012/05/29 12:49 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・5

    何もできないままお昼になってしまいました。
    無力感にさいなまれつつも、朝からまともに食事をしていなかった私はお弁当にかぶりつきました。


    Tさん
     美味しそうに食べるねぇ

    州 ̄ 台  ̄;州
     あ、すみません。お腹がすいてたもので・・・

    Tさん
     これも食べるかい?これは?

    Tさんは、自分のお弁当の中から私にどんどんおかずを移していきます。

    州 ̄ 台  ̄;州
     いやいや、これじゃTさん食べるの無くなっちゃうじゃないですか。

    Tさん
     いーんだよ、いーんだ。せっかく遠くから来てくれたんだから。

    顔をくしゃくしゃにしたTさんは本当に人が良さそう。
    と言うか、人と人とが触れ合う“ぬくもり”を感じます。

    首都圏でも私の周りは比較的人情味の厚いグループではありますが、それでもこちらの人間関係に比べるとずっとドライです。
    比較したことが無かったので、そんな風に考えたこともありませんでしたが。

    Tさん
     一人じゃ食べきれないから、これも持ってけ~。
     家族いるんだろ?
     
    Tさんは台所から袋に入った野菜も持ってきました。
    まだ土もついたままで、新鮮そう。

    州 ̄ 台  ̄州
     いやいや、荷物になっちゃうから良いですよ~。

    断ると、Tさんは明らかに落胆した表情になりました。

    Tさん
     やっぱり福島の野菜じゃダメか。
     私ら、何も気にしないけど・・・。

    州 ̄ 台  ̄州
     ・・・・・。

    心の中を見透かされたようで、私は絶句しました。
    正直、土のついた野菜を見て私はひるんでいたのでした。

    同時に、先ほどの商店街で見た、魚の干物を思い出していました。
    多分、その日の朝にとれたであろう魚がたくさん並べられていました。
    いろいろなことを考えて、思わず私は魚たちをジッと見つめてしまいました。
    そして、そんな私をジッと見ている魚屋さんのおばさんの視線に気がついて、急いで笑顔を返したのだけど、
    おばさんは何も言わずにどこかに行ってしまったのでした。

    ここは福島第一原発から数十キロ圏内。
    おそらく、あのおばさんもTさんと同じことを考えたのでしょう。

    ごめん。
    ごめんね。


    Tさん
     ○○も遊びに来ないかな・・・

    ○○さんが息子さんの名前であることは直ぐ察しがつきました。

    Tさん
     震災で本当に心細かったのに、○○は直ぐには来てくれなかった。
     自分の家族があるんだからしょうがない。
     小さい子どももいるしね。
     (2人目の子どもが産まれたばかり)
     
     やっと孫の顔を見れたのは、ここに越してからだよ。  
     なのに・・・

    州 ̄ 台  ̄州
     なのに?


    お嫁さんは、降りたがる下の子を抱っこひもからおろすことは決してしませんでした。
    (下のお子さんはハイハイ時期)
    上の子も、何かを言い聞かせられていたのか、Tさんが差し出すお菓子もジュースも、お水すらも決して口にすることがなかったそうです。

    そうして数十分もしないうちに、そそくさと帰ってしまったと。
    まだ玄関を出て間もない車の中で、お嫁さんとお孫さんがあわててマスクをつけるのを見てしまったと、Tさんは言いました。

    Tさん
     あたしら、何も悪いことしてないのに、まるでバイキン扱いだ。
     
    州┯ 台 ┯州
     うっ・・・

    Tさんの辛さは良く分かる。
    でも私は、幼い子供を守ろうとするお嫁さんの気持ちも、痛いほど分かる。

    何をどう言ったら良いのか。
    私はまたしても無力感にさいなまれつつ、涙をぽろぽろとこぼすTさんの話に耳を傾けていました。

    会話の閉塞感を打ち破ってくれたのは、私をここに連れてきてくれた知り合いでした。

    知り合い
     Tさん、それはしょうがないよ。
     お嫁さんはちっちゃい子(孫)を守らなきゃいけない。
     お嫁さんが悪いんじゃない。

    言いたいことをズバズバ言えるのは、それだけTさんと親しいからでしょう。

    Tさん
     分かってるって・・
     
    頭で理解できるのと、心で受け止めるのとでは違う。
    きっとTさんはそう言いたかったに違いありません。

    知り合いは、年配の人ほど放射能の怖さを理解しようとしないこと、
    連帯意識なのか、遠くに避難する人たちを悪く言う傾向があること、
    原発があるが故の恩恵も、えげつないお金の話まで私に教えてくれました。

    現地の人たちの苦渋が痛いほど伝わってきて、よそ者の私がここにポンと来たことが申し訳なくすら思えました。

    それでもね、

    知り合いは私の居心地の悪さを察してか、言葉を続けました。

    知り合い
     福島が好き。
     私たちがもう一度、美しい福島を取り戻していかなきゃ。

    うん、うんとうなづくTさんの顔が急に力を得たように見えて、私まで一緒に涙ぐむのでありました。



    ──続く。

    実は、連載はここからが本題なのです。^^;




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    [ 2012/05/18 13:31 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・4

    日常から離れた光景を目の当たりにして、心臓がまだドキドキしていました。

    おばあさん宅に到着したのは、すでにお昼に差し掛かっていました。

    「ずいぶん遠くから、わるいねー」

    初めて会ったばかりなのに、なぜか懐かしい。
    伝説母の実家の東北弁はまったく聞き取れないですが、福島弁はほとんど理解できました。
    もしかしたら、私に気を使ってできるだけ標準語でしゃべってくれたのかもしれないけど。

    州 ̄ 台  ̄州 さあ、何でもやりますよ。まずはこの段ボール開けてみましょうか。

    おばあさんの一人暮らしだから数はさほど多くはないものの、3つある部屋の1つは段ボール部屋になっていました。

    箱を開けてみると、最初に出てきたのは明らかに何年も前の洋服。
    これは着ないんじゃないの・・・。
    タンスの中はいっぱいだから、どこにしまって良いものやら。

    州 ̄ 台  ̄州 T(おばあさんの名前)さん、まず捨てて良いのと取っておくのと、分けよう!

    おばあさんはあまり気乗りがしない様子でしたが、それでは一向に片付かないであろうことは容易に想像できたので、
    私は衣装ケースとゴミ袋を用意して、その場で一着ずつ振り分けることにしました。

    ところが・・・

    州 ̄ 台  ̄州 これは?

     それは○×さんにいただいた服だからなぁ~

    州 ̄ 台  ̄州 じゃ、これは?

     それはあったかいからとっとく

    州 ̄ 台  ̄州 ・・・これは?

     これは▽□さんと一緒に買った服だよ~


    ・・・ か、か、かたづかない。(笑)

    州 ̄ 台  ̄州 気持ちは分かるけど、このまま持っててもきっと着ないでしょうから、思い切って処分しましょう!

     いやー・・・

    そんなやり取りが数十分、いやそれ以上?続きます。
    何だか時間がゆっくり流れていくような、不思議な感覚。
    普段の自分の生活がせわしないのか、ここがゆっくりすぎるのか。

    外に昼食を買いに行った知り合いが戻ってきて、教えてくれました。
    ○×さんは震災前に病気で亡くなり、▽□さんは震災で家族を失い遠くの親戚宅に身を寄せたこと、その他の知り合いもそれぞればらばらになってしまったことを──。

    州 ̄ 台  ̄州 そっか・・・

    おばあさんは幸い自宅は無事だったものの、仲良しだったお友達と離れ離れになり、買い物に便利だった近所の商店街を失い、足が悪いので買い物に便利なこの場所に引っ越してきました。

    海に近かった場所は、近県に済む息子夫婦がよく孫を連れて遊びに来てくれました。
    二人目の孫が産まれて少しして、あの震災。

    津波被害のあった街では、息子夫婦が二度と遊びに来てくれないかもしれない。
    そんな思いも、引越を決断した大きな理由の一つでした。


    州 ̄ 台  ̄州 Tさん・・引越、しんどかったろうね。

    おばあさんが荷物に執着をしているのは、大切な思い出の品々が心のよりどころだったから。
    整理をする気にもならずに段ボールのまま積み上げていたのは、一人ぼっちになったことに向き合いたくなかったから。


    この後、お昼を一緒に食べながら聞いたTさんの言葉に、私はさらに胸をえぐられることとなりました。


    続く。



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    [ 2012/05/11 13:51 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・3

    てっきり、すぐにおばあさん宅へ向こうものと思っていた私の目の前に、信じられない光景が飛び込んできました。

    全くの日常を取り戻した町並みから、海が見えたと思ったと同時に一瞬わけのわからない異様さが迫ります。

     ・・・家が無い。

    そう、そこはまさにさっきまで写真で見ていた津波被害エリア。
    海岸から数キロの場所まで、地上の景色がすっからかんに抜けおちていました。

    少し走って、大きな交差点で知り合いは車を停めました。

    「歩いてみる?」

    促されて車から降りました。

    衝撃でした。
    何度もテレビや写真では見てきたものの、2次元と3次元とではあまりにも実感が違います。
    360°見回しても、心の逃げ場はありません。

    がれきはすっかり片づけられていましたが、土台だけを残した家並がずっと海岸まで続いています。
    門構えだけが残されていた家、
    かろうじて流されなかったものの中身はからっぽになった家、
    幼稚園舎に描かれたところどころ色を失った動物の絵、
    どれも“それまで確かにここに生活があった”ことがリアルに伝わってきます。

     こんなにも海に近い場所で生活してたのか・・

    津波被害を知った今となっては怖さを感じる場所ですが、きっとそれまでは海の恵みをふんだんに味わえる自慢の故郷であったに違いありません。
    どんなに悲しく、辛く、長かったことでしょう。

    蛇口からお水が出ることも。
    スイッチ一つで電気が点くことも。

    「ただいま」「おかえり」が言えることも。

    どれ一つ当たり前なんかではなく、いつかは必ず崩れるものなんだ。

    分かっていたつもりでしたが、やっぱり「つもり」であったことに愕然と打ちのめされます。

    不思議なのは、地面の高さはそう変わらないはずなのに、道路一本隔てた向こう側は全く被害が無かったりすること。
    被害の差は天国と地獄。
    波は意思でも持っていたのでしょうか。


    州 ̄ 台  ̄州 あ・・・

    州 ̄ 台  ̄州 ごめんなさい、もう行こう。

    意識が飛んでいくのと引き換えに、景色、音、五感の全てがこの世のものとは違うものを拾っていく感覚を覚え、私は急いで車に戻りました。

    情けないですが、その感覚は、今の私には到底受け止めきれそうにもありませんでした。

    でも、何もできないわけじゃない。
    今できることをきっちり頑張りたい。

    心を持ち直して、私は目的地へと走り出しました。


    シリーズはようやく入口に差しかかったばかり。
    なかなか進まなくてすみません。

    続く。



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    [ 2012/05/07 14:17 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・2

    あまり休憩を取らずに走り続けましたが、現地で知り合いと落ち合えたのは、既に午前10時を回っていました。

    知り合いと言っても初めて会ったわけですが(笑)。
    一言二言会話をするだけで、旧知の仲のように打ち解けられたのは、温かみのある東北弁の力によるものなのかもしれません。

    私が頼まれたのは、知り合いの知り合いのおばあさんの引越のお手伝い。
    いや、引越自体は既に終わっているのですが、どうにも荷物を片づけられないでいるらしい。

    「その前に・・」
    連れていってあげたい場所があるからついてきて、と知り合いは車を走らせました。

    土地勘のない場所ですから有無を言わさずで(笑)、私は必死についていくしかありません。

    着いたのは、仮設の商店街でした。

    「どっから?」
    一目でよそ者と分かるらしく、店の外に出ている人が私に人懐こく声をかけてきます。
    あいさつを交わすだけで分かる、間違いなく良い人たち。

    知り合いが商店街の人たちとのんびりを話し込む風だったので、私は時間を気にしながらもブラブラとお店をのぞいて回りました。

    元の商店街は津波で流されてしまったそうで、元写真屋さんのお店には、店主が撮影した地元の津波画像がたくさん飾られていました。

    テレビや雑誌等で、嫌と言うほど見てきたはずの写真の数々。

    ただ一つ違うのは、流されている屋根や車に、小さな紙で「○○さん家」「○○美容院」「○○さんの車」等々、親しみと悲しみのこめられた字が書き込まれていたことでした。

    津波は商店街を火事ごと飲み込み、多くの人が亡くなりました。

    話し終わったのか、知り合いはポツリと「ここここ、この屋根が私のうち」と指さし、何度も見たはずであろうその写真の上を指でなぞっていました。
    その顔は、悲しそうと言うよりも懐かしそうで、そのことがかえって私の胸をグッと詰まらせるのでした。

    店内には、全国から送られてきた千羽鶴や色紙・寄せ書き等が所狭しと飾られていていました。

    もう一年なのか、まだたった一年なのか。
    その店だけで、抱えきれないほどの“思い”がものすごい密度で迫ってきてきました。

    圧倒されている私とは対照的に、知り合いは淡々と「さあ行くよ」と私を外に促しました。


    なかなか筆が進まなくてごめんなさい。
    続きます。




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    [ 2012/05/02 12:56 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    心が重いから・・・1

    とにかく、自分の無力さ、情けなさが嫌でたまりませんでした。

    どうにか打破したい。
    今までの世界観から飛び出していきたい。

    突き上げるような思いは、前々から考えていた
    「被災地に行きたい」
    「直接この目で確かめたい」
    との一点に集中され、気付いたときにはさまざまなルートを検索していました。

    私が行くとなると、おじーチャマのお食事はもちろん、留守番のできない子ども2の預け先も確保しなくてはいけません。

    急な依頼にも関わらず、支援施設のキャンセル待ちに滑り込み、これこそが従うべき“流れ”と確信した私は即座に決断いたしました。

    福島に行こう。

    私が車で日帰りできるコースだと、そこが限界だと判断しました。

    地震と津波と放射能被害に向き合う町。

    個人ボランティアの申し出を、現地の知り合いは快く受け入れてくれました。
    伝説母も、同居のおじーチャマも東北出身のため、遠い親せきをたどれば何とかなりました。

    と言うか、何とかしました。

     私は行きたいんだ。
     行く前から「無理」とか「できない」とか、決めつけちゃってどうする。

    決まれば全ての準備があっという間です。
    日帰りだから、そんなに大げさでなくても良いですし。

     とにかく、行こう。

    何かに呼ばれるように、私はまだ薄暗い早朝に車のエンジンをスタートさせました。


    たった一日ではありましたが、被災地に直接触れて、私なりに感じたことをつらつらつづっていきます。
    大した内容でもなく、少しずつしか書けないとは思いますが、「書きたいことを、書きたいときに、書きたいように」書かせてもらいます。




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    [ 2012/04/25 13:01 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)

    呼ばれる

    昨日の帰路、ときどき立ち寄る大型量販店に入った時のことです。

    立体駐車場をぐるぐると上がっていく途中で、壁越しに夕空がチラリと見えた瞬間、パツーンとインスピレーションがありました。

    “あの場所に停めろって言われてる?”

    そんなに長い構造の駐車場では無いので考える余裕はありません。
    いつもは店内入口にほど近いスペースを見つけて停めるのに、迷わず駐車場内を進みます。

    そこは車で入ると一番奥の駐車位置。
    近くまで行かないと空いているかどうかさえ分からない場所にも関わらず、私は当然のようにどんどん進みました。

    まるで待っていたかのように空いていたスペースに車を停めてから、
    「空いてなかったらどうするつもりだったんだろ~」
    と気付いて苦笑します。

    そこは西側の壁沿い。
    ちょうど先ほどの夕空が見渡せる場所でした。

    人が多いので、怪しまれないようになるべく自然体で阿波踊り 阿波踊り1 を踊りました。





    あ、それは嘘。(笑)

    「ちょっと時間があるからのんびり空でも見てみようかしら」オーラ満開にして(笑)じっくり見ると、やっぱりやっぱり。

    大きな龍が南西から北東へ渡っていくところでした。

    州 ̄ 台  ̄州 おぉぉ~~~

    本当は声を出したいくらいでしたが、人が多いので怪しまれない程度に 阿波踊り・・ 余韻に浸ります。

     だいたい、いつもこんな感じ。
     空から呼ばれると言いますか、見なさい!と仕向けられると言いますか。
     不思議なんですよねぇ。

    そんなことを感じながら、急ぎ足で夕飯の買い出しを済ませる主婦・イオンなのでありました。

    昨夜のメニューは白身魚フライの野菜あんかけ。
    デザートと言うか、軽食でなんちゃってチーズブレッドも焼きました。

    簡単チーズパン・・今子ども1と子ども3がはまってます。
    レシピはまた後日☆

    美味しいものをいっぱい食べて、楽しく過ごしたいですね。
     同じあほなら踊らにゃ損♪損♪ 
    阿波踊り2



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    [ 2011/10/26 12:40 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)
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