イオンの不思議生活 new

      普通の主婦の、怖くない不思議体験と地震予測日記(関東発信)

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    心が重いから・・・最終回

    老犬は悟っていました。
    おじいさんにはもう二度と会えないことを。

    そうして心の底からがっかりしている老犬に、私はかける言葉が見つかりませんでした。

    州 ̄ 台  ̄州 ペットにもPTSDってあるんだな・・・

    老犬は、老いぼれて散歩が嫌いなったのではありません。

    心が重いから。
    歩きたくないほど重いから。

    あの化け物(津波)への恐怖と。
    おじいさんに会えないことへの悲しさと。


    重い心を共有しながら、しばらく公園でボーっと時間を過ごしていると、誰かが忘れていったと思われる、古いゴムボールが目に入りました。

    テニスボールくらいの大きさのボールでしたが、空気が抜けてすっかり半月状につぶれています。

    州 ̄ 台  ̄州 ホレ、ホレ☆

    ネコしか飼ったことのない私は、老犬の顔の回りでゴムボールを動かしてみましたが、ネコのようにじゃれついてはきませんでした。(当たり前だ。笑)

    でも、何回かじゃらそうと動かしているうちに、老犬の目がチラッとボールを見たのを確認し、

    州 ̄ 台  ̄州 そ~~れ~~~♪

    と老犬のしっぽのほうに投げてみました。

    条件反射、と言うのでしょうか。
    老犬はとっさにボールを追いかけ、口にくわえることができました。

    州 ̄ 台  ̄州 おぉ~!すごいすごい!上手だねぇ。

    充分ほめてからボールを奪い、再度投げました。
    老犬は再びボールに飛びつきました。

    次はもっと遠くに投げてみました。
    老犬は俊敏な動きで後を追い、私のもとへつぶれたボールをくわえて戻ってきました。

    しっぽがブンブン揺れていました。

    私も嬉しくなって、お互いに息を切らすまで走って遊びました。

    はしゃぎぶりを見て気が付きました。
    この犬、ホントは老犬なんかじゃないんじゃないか。
    重い心のままに食欲も運動意欲も落ち、すっかり老けこんでいると言うだけで。

    帰り道、老犬は自らの足で家路に向かってちゃんと歩いてくれました。
    ここまで抱っこで来たことを思ったら、同じ犬とは思えないほど足取りは軽いものでした。

    州 ̄ 台  ̄州 元気になってね・・・

    ピンと立てたしっぽを見ながら、そう願わずにはいられませんでした。


    Tさん宅に戻ると、顔をしわくちゃにしたTさんが駆け寄ってきました。

    Tさん
    帰ってこないから心配してたんだよー
    私が散歩なんか頼んじゃったから、
    イオンさん、道に迷っちゃったんじゃないかってー

    温かみのある東北弁で、
    会ったばかりの私をこんなに心配しちゃって。

    Tさんを通して感じた、暖かいぬくもりのある福島。
    理屈抜きに大好きになっちゃいました。

    州┯ 台 ┯州 心配かけちゃってごめんー

    私は持ち帰ったボールを手渡し、ワンちゃんがこれで遊ぶのが好きみたい、と伝えるとTさんはとても驚いた顔をしていました。
    想像もしていないことだったのでしょう。

    すっかり帰宅時間を過ぎていました。
    何度も同じ言葉でお礼を繰り返すTさん。
    別れはとてもおしいものでしたが、明日からまた仕事。
    急いでも帰宅は夜8時は回ってしまいそうでした。
    私は帰りの挨拶もそこそこに、家路を急ぎました。

    高速道路は、土砂降りの雨でした。
    激しい雨は、ざぶざぶと私の心のとんがりを丸めていくようでした。

    うまく言葉にまとめることは難しいけれど、本当に来て良かった。
    心からそう思いました。

    一日で何が分かる──。
    地元の人たちには、叱られてしまうかもしれません。

    確かに私は、“受け取る”ばかりで“与える”ことなど何一つできなかったと思います。

    けれど、重い心のまま一生懸命に生きているあの犬が、私に甘えた意識を衝撃的に払拭したように、
    無力な私の生きざまでも、少しでも誰かの力となれるかもしれない。

    何一つ、不必要な存在などないのだから。

    福島に行くまではあんなに重たかった私の心が、
    「誰の目を気にすることなく、私なりにしっかり前を向いて生きれば良いんだ」
    と言う、“重量感のある喜び”に変化していきました。
    フワフワ浮かれるようなモノではないけれど、これはこれで味わいがあるものです。


    数週間して、知り合いの携帯からTさんが一緒に電話をかけてきてくれました。

     あれから犬と良く遊んでるー
     動くせいか食欲が出て、エサ代が大変だー

    困ったよぉ、とTさんはケラケラ笑いながら教えてくれました。

    犬にかかる食費の分だけ、Tさんの生きる力になるような気がして、私も一緒に笑いました。


    人はそれぞれ、心に重しをのせているのでしょう。
    それは大きかったり、固かったり、時にはつぶれそうになったり。

    全ての人(存在)の心が、少しでも軽くなりますように。
    そう心から願うばかりです。


    心が重いから・・・
    シリーズ連載は、これで終了です。

    どうしたら良いの?
    何が正解なの?
    答えを求める方にとっては、期待はずれな終わり方で申し訳ありません。

    それぞれの立場で「考える」きっかけ程度にでもなれば幸いです。

    今回の連載、私の感じたままを赤裸々に書かせてもらいましたので、きっと不快な印象を持った方もいらっしゃるでしょう。
    未熟な点は、どうかお許しください。

    最後までお読みくださり、ありがとうございました。



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    [ 2012/06/01 12:29 ] 動物・植物・妖精など | TB(-) | CM(-)
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